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Web行動心理学研究所は、ディスプレイ広告のパフォーマンスを向上させるため、株式会社インフォデックスが外部有識者の皆さんと共に運営している研究チームです。 ユーザーがWeb広告と接触して反応する際の「行動心理」について、基礎的な研究やテスト配信に基づいたデータの蓄積~公開を行っています。 ブログでは、マーケティングや広告制作に活用できそうな行動心理の紹介や、行動心理を適用したバナーを実際に広告配信をして広告効果を検証したレポートなどを掲載しています。

【ウィンザー効果】“売上げNo.1”のコピーは要注意なワケ

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自慢話をする人は嫌われますよね。上司の自慢話にうんざりという人もいるのでは?しかし、現在の広告の世界では自慢話が横行しています。これは売上げNo.1や顧客満足度90%というキャッチコピーのことです。社会的証明という効果を狙ったものですが、逆に「ウィンザー効果」によって効果が薄れ、状況によっては反感を招くことになるのです。

ウィンザー効果とは?

第三者を介した情報や噂のほうが、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなり信憑性が増すという効果です。作家ロマノネスの代表的な小説『伯爵夫人はスパイ』の登場人物のウィンザー公爵夫人の「第三者のほめ言葉が、一番効果がある」というセリフちなんで名付けられました。

筆者が行った研究例

ブログの集客状況をブログで紹介すれば社会的証明の原理が働き、ブログの閲覧数や閲覧人数が増えるという仮定を確認するために実験を行いました。

<実験>

  1. 筆者のブログが検索ランキングやブログランキングでトップにランクされたときにブログでお礼報告を18回行った。
  2. 拙著がアマゾンのキーワード検索でトップになったことについてプレスリリースを行い、ブログランキングの変化を観察

まず①の仮説は全く外れました。ブログでお礼報告では全く反応がないばかりか、フェイスブックでは反発の声も2件ほど見られました。これに対して、掲載されたニュースサイトの閲覧数は増加し、書籍の売上が20%以上増加しました。ブログランキングでも記事ランキングの上位にランクされました。
つまり、自分のブログで自慢話をしたときは反応がなくSNSでの報告では反発すらあるのに対して、ほかの媒体では評価の動きがみられたのです。

<結論>

  1. 自ら行った自画自賛の記事は社会的証明の心理は働かない。
  2. 自画自賛の記事は反発されることがある。
  3. 他者が行った報告は社会的証明の心理が働く。

ここで、問題となるのが②です。イメージアップのためのキャッチコピーが逆効果になっていることです。
従って、売上げNo.1や顧客満足度No.1などの自画自賛のコピーは、社会的証明の心理が働かずに、反発を招く可能性もあるということです。やはり「自慢話は広告には載せない」という昔から言われてきたことは今でも有効だということです。そして、自慢話をしたいときは他人にさせるという昔からの言い伝えとウィンザー効果と一致する結果になりました。

自慢話を効果的に行う方法

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ただ売上げNo.1、顧客満足No.1などは、お客様から評価された立派な実績なので多くの人に伝えたいものです。ブランディングのために重要なアイテムになります。マーケターとしては、このチャンスを逃してはいけません。それでは、どうすべきかというと、「ウィンザー効果」を利用すれば良いのです。具体的に何をすべきかを考えていきましょう。

プレスリリースを利用する

筆者の利用した方法で、最も多くの人々に訴求できる方法です。新聞やテレビなどメジャー媒体での報道は簡単ではありませんが、web媒体で報道させることは比較的簡単です。方法としては、新しい取り組みについて情報提供(プレスレター)をニュース媒体に流すのです。これがプレスリリースです。例えば、30の媒体でニュースが流れ各々100人が閲覧したとします。そうすると、3,000人の人が記事を読むことになります。関連するプレスリリースを10回すると仮定するなら、30,000人の人々に訴求できることになります。
また、報道は公平な立場から行われるので、信頼できるという考えが一般的であり、自己賛美的な内容でも読者はありのままに受け入れやすくなります。プレスリリース配信を代行するサービスもありますので使ってみるのもよいでしょう。

クチコミを利用する

クチコミの力も大変強く、数千から数万のブログの閲覧回数を集めた経験があります。クチコミの信頼性は高いので自己賛美的な内容でも信頼されて広がります。しかし、確率的には低くなります。SNSのインフルエンサーや人気アフィリエイターなど口コミ力の高い人と関係を持つことで、確率は高くなっていくことでしょう。

まとめ

自社の評価や実績はブランディングに重要ですので多くの人に伝えたいものです。そこで、様々な媒体を通じて媒体の責任でアピールしてもらうことが「ウィンザー効果」となり有効な手口となるでしょう。



この記事の作者

合同会社メンタルナビの代表社員
日本心理学会認定心理士
村田芳実

1975年、生命保険会社入社。広報責任者や支社長を歴任。
1997年10月、株式会社小森コーポレーション(一部上場印刷機メーカー)に転職。
広報・マーケティング部門を立ち上げ、情報誌の編集長として企画・取材・執筆を担当し、ユーザー会の事務局長として、企画・運営を担当。当時、セブン-イレブンの鈴木社長に出会い、「心理学」について影響を受けた。そして、会社から、ブランディングや顧客満足のミッションを受け、放送大学に入学し心理学を学び、日本心理学会認定心理士資格を取得。
心理学のマーケティングへの活用に成功したことから、現在は、ビジネス心理学を提唱。書籍やWebサイト記事の執筆、化粧品会社の記事監修も行っている。

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