Web行動心理学研究所の諸永です。
先日、こちらのコラムでご紹介した曖昧な表現は、何事も「自分ゴト」にしてしまう心理現象「バーナム効果」。
今回のコラムでは、「バーナム効果」を適用したバナーと適用していないバナーを制作し、実際に広告配信してどれくらいの効果差が出るか検証した結果をレポートさせていただきたいと思います。マーケティングや広告の制作の参考に是非ご一読ください。
※バーナム効果についてはコチラの記事にてご確認ください。
www.web-bp-lab.com
レポート概要
商材は女性に人気の馬油シャンプーとし、バーナム効果を適用したバナーと適用していないバナーの比較して検証を行います。
・配信メディア
配信メニュー:YDN
配信デバイス:PC、スマートフォン
ターゲティング設定:美容関連
配信期間:一週間
評価指標:CTR
結果レポート
<オリジナル>
今、話題の馬油シャンプー!

シンプルなコピーによるオリジナルのバナー。結果はCTR 0.26%でした。こちらベースにバーナム効果を適応したバナーと比較していきます。
<バーナムA>
あなたには髪の悩みがありますね?

まずは、オリジナルのバナーをベースに、バーナム効果を適応したコピーに差し替えました。誰にでも多少は当てはまるであろう、「髪の悩み」という曖昧な表現をつかったものです。
気になる結果は、CTR 0.34% を計測。コピーを変更しただけで、オリジナルを多少上回る結果となりました。
<バーナムB>
キレイな髪に憧れますか?→そう思う方はクリック

さらに反応を上げるため、「キレイな髪に憧れますか?」というバーナム的な問いかけと、それに対する回答をクリックボタンとして設置しました。結果、CTR 1.015% を計測。
バーナム効果を使ったキャッチコピーと誘導ボタンとが上手く機能した結果だと言えるでしょう。また、<バーナムA>ではネガティブ視点だったコピーを、ポジティブ視点に変えことも一因だと考えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?バーナム効果のもつポテンシャルがおわかりいただけたことと思います。
こういった心理学的効果は人間の行動パターンを体系的にとらえたものであり、広告に上手く適用することで消費者の行動に大きな影響をあたえることができます。
今回、もっとも反応が高かった<バーナムB>ですが、もちろんこれが最良という訳ではなく、デザインやレイアウト、コピーやクリックボタンなど、様々な要素の見直しやその組み合わせによっては、さらによい結果をだせる可能性を秘めている、といえるでしょう。
と、いうことで、Web行動心理学研究所では、今後もこのような効果検証を含めたさまざまなとり組みを通じて、より効果の高い広告クリエイティブを追及して参ります。今後とも何卒よろしくお願い致します!
著:Web行動心理学研究所 諸永